ブロックチェーンのデリゲーター(Oasys)
こんにちは、インフラの橋本です。
今回はブロックチェーンのデリゲーターについて紹介します。
Oasysに限らずデリゲーターとして投資したいという方の参考になれば幸いです。
目的
BLRDにて、Oasysというブロックチェーンの検証を行うバリデーターをはじめました。
Oasysに投資したいという方のために、デリゲーターとはなにかということと、デリゲーターとしてどこのバリデーターに投資をするかということについて説明をしていきます。
デリゲーターはサーバーの構築や管理などは不要で、一般の方が投資するのに適しています。
特にOasysのデリゲーターをお勧めするのですが、単に紹介するだけでなく、複数あるチェーンの中でなぜOasysがいいのか、やり方含めて説明します。
バリデーターおよびデリゲーターとしても開始したばかりですし、情報も日々アップデートされますので、至らない点がございましたら、ご容赦願います。
デリゲーターとは
ブロックチェーンは取引の記録であるブロックの検証を行ったサーバー=バリデーターに報酬を払います。
OasysのようなPoSのブロックチェーンは、バリデーターにトークンによる担保金が必要です。不正をすると担保金がなくなるという罰を用意することでバリデーターによる不正を防止しています。
担保金をバリデーターに結び付けることをステークといいます。ステークはバリデーターの所有者だけでなく、それ以外のユーザーも行えます。このバリデーターの所有者でないユーザーがデリゲーターと呼ばれます。バリデーターとデリゲーターの違いはブロックの検証サーバーを持っているかどうかの違いです。
ステークの量に応じて、ユーザーに報酬が支払われますが、デリゲーターは報酬の中からバリデーターに手数料(デリゲーションフィーといいサーバー使用料のようなもの)を支払います。
ステークされている状態ではユーザーは担保金になっているトークンを使うことはできません。使用する場合はアンステークして担保金から外す必要があります。
チェーンの報酬の設計で報酬は公平に支払われるように設計してあり、ステークに対する報酬の年間利率の平均=APYがどのチェーンでも公表されています。
ブロックチェーンとバリデーター選定
次の点に気を付けて投資先のブロックチェーンとバリデーターを決めていくのがいいと思われます。(末尾の参考資料を基に選定しました。)
- ブロックチェーン
- トークンの安定性や利便性
- 年間利息(APY)と手数料(デリゲーションフィー)
- ロック期間
- バリデーター
- どこからステークするか?
- 安定性
- 信頼性
- 分散投資
- キャンペーン
- 推したいプロダクト
トークンの安定性や利便性
デリゲーターの報酬はブロックチェーンのトークンで支払われます。トークンの為替の影響が大きく、運営の投資元の影響を受けることが多いので注意が必要です。
トークン自体の利用用途があるものがいいですね。Oasysのブロックチェーンはゲームに特化しているのでゲームが目当てという方には適しているかもしれません。
- 運営の安定性
- ブロックチェーンの安定性
- トークンの利便性
年間利息(APY)と手数料(デリゲーションフィー)
Oasysを含む各ブロックチェーンは年間利息(APY)と手数料(デリゲーションフィー)を出しています。
手数料は同一のチェーンでもバリデーターによってレートが違うチェーンもあるので注意してください。(例えば、Avalanche)
そのため、実質年間利息は次のようにして計算できます。
- 実質年間利息 = APY × (100% - デリゲーションフィー)
例として次の実質年間利息を計算してみます。
- Oasys
- 10% x (100% - 10%) = 9%
- Avalanche
- 8.66% x (100% - 2%) = 8.49%
こちらのサイトでいろいろなAPYを確認できます。9%は割と高いほうの利率であると思います。
ロック期間
トークンをステークしている間、ロック期間があります。
ロック中はトークンの引き出しができなくなるので、注意してください。
ロック期間はチェーンによりさまざまですが、数週間から一年というものもあります。
どこからステーク?
ステークする作業を代行してくれる業者がありますが、ステークは直接チェーンのポータルから行うのがお勧めです。
代行業者は、ステークを代行する代わりにロック期間中に代わりの異なるトークンを発行するケースがあります。(例えば、Maticの場合はstMaticというのがそのようなトークンです。)
便利ではあるものの代行業者の管理や発行トークンの信頼性の影響を受けるので、ポータルから直接ステークを行うのがお勧めです。
Oasysのポータルはこちらです。
安定性
バリデーターの稼働率を見て100%に近いものを選びましょう。
Oasysの場合はポータルには稼働率はでていませんが、認証されたバリデーターだけのチェーンなので、どのバリデーターを選んでもいいと思います。
信頼性
一般に名の知られた組織のバリデーターを選びましょう。そのような組織は不正を働くインセンティブがありません。
Oasysの場合は一般のユーザーにバリデーターが公開されていないのでどのバリデーターでもいいでしょう。
分散投資
様々なバリデーターがいる中で一つに絞る必要はありません。
サーバー障害などバリデーターが一時的に動かなくなることはあると考えられます。
可能であれば複数のバリデーターにステークしたほうが安全でしょう。
キャンペーン
デリゲーターになるとNFTを付与するなどのキャンペーンを行っているバリデーターがあります。
Oasysでもキャンペーンを実施しています。(BLRDはまだやっておりません。)
推したいプロダクト
どのバリデーターでも手数料は発生します。推したいプロダクトを出しているところのバリデーターならその手数料はプロダクトに還元されます。
選ぶのに迷ったら推したいプロダクトのバリデーターを選択するのもいいでしょう。
Oasysのデリゲーターとしてステークする手順
Oasysのデリゲーターとしてステークする手順は下記のとおりです。
1, OasysのトークンのOASを入手
一般にトークンの入手先はCEX(中央集権型の取引所)とDEX(分散型の取引所)があります。
こちらをみると、CEXでの取引のみでUSDT/USDCとの取引のみのようですね。CEXでUSDTトークンを入手してOASを入手しましょう。(手順はこちらを参考に。)
2, Metamaskのアカウントを作成
3, MetamaskにOasysのチェーンの追加
Oasysのmetamaskセットアップ手順とRPC EndpointのリストをみてMetamaskにOasysを追加しましょう。
4, Oasysのポータルにログイン
5, ポータルのStakingを選択
6,Validators Stakingの中からステークするバリデーターを選択。
7, ステークしたいトークンの量をいれて、Stakeを押す。あとはMetamaskでの承認が必要です。
8, しばらく運用して報酬を引き出すにはClaimを押します。
9, 運用をやめたくなったらUnstakeです。
まとめ
- デリゲーターとはバリデーターに担保金のようなトークンをステークして報酬を得るユーザーです。
- デリデーターとしてどのバリデーターにステークするための注意点を挙げました。
- Oasysのデリゲーターとしてステークする手順を紹介しました。
参考資料
- バリデーターの選定方法
- https://docs.avascan.info/guide-delegation-avalanche-network/choose-validator-node-avalanche
- https://support.polkadot.network/support/solutions/articles/65000150130-how-do-i-know-which-validators-to-choose-
- https://blocksunited.com/how-to-choose-a-validator/
- https://www.publish0x.com/vault-staking/how-to-pick-a-polygon-validator-xgperrn
- https://www.stakingrewards.com/cryptoassets/
- avalancheのAPY
- https://www.avax.network/validators
- Oasysのステーク
- https://medium.com/@oasys/what-is-oasys-staking-stake-and-get-rewards-f58199744ed1
- https://medium.com/@oasys/oasys-hub-the-oasys-portal-is-now-live-b5a728f6b
- https://docs.oasys.games/docs/staking/setup-metamask/1-1-how-to-setup