【謎解き解説】GREE Tech Conference 2025 〜クラッシュしたゲームを復元せよ〜
こんにちは!GREE Tech Conference 2025 謎解き運営チームです。
はじめに
GREE Tech Conference 2025にご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました! 今年も大好評だった謎解きイベント「GREE Tech Conference 2025〜クラッシュしたゲームを復元せよ〜」は、楽しんでいただけたでしょうか?
会場のあちこちで謎に頭を悩ませる皆さまの姿を見て、運営一同、熱い手応えを感じました。
さて、本記事では「時間がなくて最後まで解けなかった」方や「謎の仕組みが気になっていた」方に向けて、全問題の解説と隠された仕掛けをご紹介します!
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本ブログの「謎解説」を読む前に、まずはご自身で謎解きに挑戦してみたいという方へ!
以下に、会場で配布・提示された謎の画像や冊子、ヒントの情報を集約したリンクを掲載します。この情報があれば、どなたでもゲームの復元にチャレンジ可能です。
謎解説
ここからは、ゲームの再構築というミッションを達成するための、全問題の解説を行います。
1. 謎の全体像:Re:を体現した多重構造
今回の謎解きは、タイトルの通り「クラッシュしたゲームを復元せよ」というミッションを達成するために、以下の流れを辿る必要がありました。
- 会場を巡り、謎A・B・Cの計9問を解いて「3つのコンポーネント」を取得する。
- コンポーネントとルールに基づき、パスワードを取得し、スタッフから「アルゴリズム」を入手する。
- 「アルゴリズム」をもとに、再び(Re:)9問を解き直し、新たなコンポーネントを取得する。
- コストを計算してコンポーネントを選定し、最終パスワードを取得してエンディングを迎える。
ここからは、各セクションで出題された謎のギミックと解答を解説していきます。
2. 謎解き(前半):コンポーネントとパスワードの取得

まず、参加者は会場内に散らばる謎A-1〜C-3を探し、解いていきます。

会場のパネルに書かれた問題の答えをマス目に埋め、指示通り偶数の文字を読むことで、次の謎A-2のスタート位置を指示する「tie」(ネクタイ)が導かれました。

ネクタイから最短経路で通る文字が「おにぎり」となり、次の謎A-3の条件「おにぎりを避けろ」となります。



おにぎりを避けて進むと、Bにたどり着き、コンポーネントA(rsd.ptx.ame: 7)が取得できました。



アイコンの位置(下・上・上から2番目)から「きぼう」が導かれました。



数式の計算結果と、右辺の文字数(読み)の桁数を対応させて文字を置換するという法則が見つけられます。


よって、答えは「のいず」となります。



表とヒントを見比べると、以下のような法則を見つけられます。

謎B-1、B-2の答えを法則に従って表で変換すると、「ひめ」「くすり」となります。
これで、コンポーネントB(adx.ssf.wss: 21)を取得できました。





謎のヒントから矢印に以下の意味があると分かります。




丸の数から、以下のように変更すれば良いと分かります。


よって、「ソード」が回答となりました。


矢印の通りに文字をたどると「書庫」となります。

謎C-1、謎C-2、謎C-3の答えを組み合わせて、コンポーネントC(ewl.ohr.odp:36)が取得できました。

【前半の結末:パスワードの取得】



3つのコンポーネントのコストをルールに当てはめると、以下が求められます。

よって、パスワード「password」が導けました。これをスタッフに伝えると、以下のアルゴリズムが渡されます。

3. 謎解き(後半):アルゴリズムによるゲームの再構築
渡されたアルゴリズムは「赤色を逆にしろ」でした。
指示の通り次のページへ進むと、このアルゴリズムに従い再度謎を解く必要が出てきました。


そこで、赤色で示されたヒントや指示を反転させて、再度謎を解き進めます。
謎A(2回目)
偶数番目の指示が奇数番目を読むことに変わり、謎の答えが「tie」から「eye」に変化します。
これにより避ける条件が「おにぎり」から「フルーツ」に変化し、コンポーネントがA'(fca.oxf.lfe : 65)になりました。



謎B(2回目)
謎B-1で赤文字の指示が反転し「希望」から「天使」に変化しました。
この結果、謎B-3のキーワードが「おう」と「くすり」に変わり、コンポーネントB'(saw.cdk.ltd : 13)が導かれます。

謎C(2回目)
謎C-2では問題文の指示が逆転し「ソード」から「スピア」に変化します。
謎C-3では赤色の矢印を逆に進むことで「書庫」から「酒場」に変化し、コンポーネントC'(ewl.kfa.zfr : 30)になります。

4. 指示書を取得するためのパスワードを取得する謎の解説(Normal End)
コンポーネントA’・B’・C’を求めた後、最終問題における新しい条件「コストの合計が100以下、かつ最大になるように選択」を適用します。

コンポーネントA’・B’・C’のコストの合計が108であるため、条件に合うようにコンポーネントA'(65)とコンポーネントC'(30)の2つを選択できます。これらのコンポーネントをもとに再度パスワードを求めます。
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これにより、最終パスワード「clear」が導かれます。
これをスタッフに伝えることで、以下のエンディングシート(Normal End)を見ることができます。

5. True Endへと続くアルゴリズム謎の取得方法とそのアルゴリズム謎の解説
【真のパスワードの入手】
True Endへの扉を開く鍵は、序章でナカムラが言った「芯を曲げない人、私好きですよ」という言葉、そして「言われた通りにすれば、最高のゲームって作れるんでしょうか?」というタングラムを集めることで得られるヒントに隠されていました。
指示書を取得するパスワードを手に入れる際、「コストの合計が100以下、かつ最大になるように選択」という条件に従うためには、コンポーネントを諦めなければならないという結末に、参加者は「最高のゲームを作るには、コンポーネントをすべて使うべきでは?」という違和感を抱いたかもしれません。この違和感こそがTrue Endへの入り口でした。
証明書の質問に対し、「いいえ」を選択し続けると、通常とは異なる隠しフォームへと遷移します。
フォームでは、ナカムラより真のパスワード「true end」を告げられます。これをスタッフに伝えたことで、いよいよTrue Endの挑戦権である「新たなアルゴリズムの謎」が手渡されました。

【隠しアルゴリズム「青色を無視しろ」の導出】
渡された新たなアルゴリズム謎は、2つの謎で構成されています。
1つ目の謎はタングラムを集めることで得られるヒントである、「六角形を見かけたら、本イベントのロゴに注目してくださいね!」というヒントを思い出すことで、六角形を「Re」に変換すればよいと気づきます。

2つ目の謎はキーノートセッション会場内に隠されていた謎と同じ法則で解く必要がありました。
キーノートセッション会場内の謎は、ヒントにも記載の通りGREE Tech Conference 2025のWebページ内の要素を組み合わせたルールになっています。


ルールをもとに文字を導くことで、キーノートセッション会場内の謎の答えは「ヒント」となります。そして、この法則自体が、この隠しルートの解法となっていました。

この法則を、スタッフから渡された新たなアルゴリズムの謎に適用し解き明かすと、「AO」となります。
2つの謎の答えを合わせると、「ignore AO」となり、最終的に「青を無視しろ」という隠しアルゴリズムが導かれます。この隠しアルゴリズムこそが、3度目の謎解きを可能にする鍵でした。
6. 謎A-1〜謎C-3(3周目)および指示書を取得するためのパスワードを取得する謎の解説
「青色を無視しろ」アルゴリズムを適用し、3度目の謎解きに挑みます。
謎A(3回目)
謎A-1の回答は1回目と変わらずtie(ネクタイ)ですが、アルゴリズムにより迷路の青色の壁やあみだくじの青色の線が無視され、経路や避ける条件が変化します。
変化した謎を解くと、コンポーネントA”(arf.pxr.fea : 55)が獲得できます。

謎B(3回目)
謎B-1の答えは変わらないです。
しかし、謎B-2の数式から青色の括弧が無視され、12+25 x 25 = 637と計算結果が変わったことで、謎の答えが「ゆみや」に変化します。これにより謎B-3のキーワードが「ひめ」と「ゆみや」に変わり、、コンポーネントB”(qrx.fbe.eco : 16)が導かれました。

謎C(3回目)
謎C-1、 C-2の答えは変わらないですが、謎C-3でアルゴリズムが適用され、青色の矢印が無視されたことで経路が変化し、「書庫」から「神殿」に変化。コンポーネントC”(ewl.ohr.ktt : 24)が導かれました。

7. 指示書を取得するためのパスワードを取得する謎の解説(True End)
3周目で得られたコンポーネントのコスト合計は 55+16+24=95 となり、100以下で全てのコンポーネントを選択できる状態になりました。
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最後にルールを適用すると、真のパスワード「perfect」が完成し、True Endにたどり着きました。

最後に
今年も多くの方に熱狂していただいた謎解きイベント、楽しんでいただけたなら幸いです。
今回の謎解きは、カンファレンスのテーマ「Re:」にちなみ、「一度クリアした謎を再構築(Re:)して解き直す」というユニークな構造を採用しました。また、「True End」へとつながる謎は最初から参加していないと解くのが難しく、途中で参加した人はほかのクリア者に相談することで初めて解ききることができるという仕組みにしてみました。
この結果、これまでよりも参加者同士でのコミュニケーションも増えていたようでした。

今回、謎が解けなかった方も、ぜひこの解説を読んで、来年のGREE Tech Conferenceに挑戦する意欲を「Re:Start」させてください!
「クラッシュしたゲームを復元せよ」。これは、あなたがこのGREE Tech Conference 2025で取り組むべき最初のプロジェクトでした。この経験を糧に、また来年、最高のゲーム開発者としてお会いできるのを楽しみにしています!

