コンテナ技術に関する社内勉強会を主催してみた話
こんにちは、開発統括本部インフラストラクチャ本部の @foostan です。
今回は私が所属している社内コミュニティ(Container/Docker)で勉強会を主催した話をご紹介します。
グリーで行われている勉強会について
グリーではエンジニア向けの勉強会を社内外あわせて定期的に開催しており、主なラインナップは以下のようになります。
- [一般公開] GREE Tech Talk (http://techtalk.labs.gree.jp/)
- [社内限定] Mini Tech Talk (http://labs.gree.jp/blog/category/mini-tech-talk/)
- [社内限定] Tech Talk
- [社内限定] 各コミュニティの勉強会 * 10ぐらい
社内限定で行っている勉強会が数多く存在し、特に各コミュニティで行われている小規模な勉強会が多数あります。
なおコミュニティは以下のようなものがあります(一部抜粋)。
- Container/Docker
- Chef
- Go
- Java
- JavaScript
- Middleware
- PHP
- Ruby
コミュニティの規模も様々で、10人ほどの小規模なものから100人ほどの大規模なものまであり、それぞれのチャットルームで活発な議論がなされています。
なお定期的に勉強会を行っているコミュニティは10人規模のものが多いです。
勉強会を主催したきっかけと目的
きっかけ
Dockerが世の中に出てきてからわずか数年足らずにもかかわらず、2014年-2015年と異様な盛り上がりを見せていて、社内でもDockerを触ってみた、個人的に導入してみた、プロダクトをDocker対応した、なんて事例も出てきました。
ただ世の中の盛り上がりに比べると社内ではまだまだイマイチな印象だったので、Dockerに限らずコンテナ技術に関する情報共有、技術共有、社内布教など考えて勉強会しよう!ということになりました。また勉強会を開くことで
- 知ってる人に教わる機会ができる
- 発表するために調べて資料としてまとめることで身につく
- コミュニティが盛り上がる
- OSSに貢献できる
といったメリットが得られる(得られそう)という考えもありました。
目的
主な目的は次のとおりです。
- 情報・技術共有
- 機能の共有
- 利用事例の共有
- 外部勉強会のレポート共有
- リリース情報の共有
- コンテナで利用されている技術の共有
- 社内布教
- 大中規模の勉強会での発表
- コミュニティの拡大
- プロダクトへの導入
- OSS貢献
- https://github.com/docker へのPullRequest/Issueの提出
- 外部イベントへの参加/発表
やったこと
勉強会は下記の日程で行いました(現在は不定期開催)
- 間隔: 毎週木曜日
- 時間: 定期時に30分 ~ 1時間程度
今までに以下のテーマを取り扱いました(社内勉強会ということで表に出せる資料があまりなくて申し訳ないです)
- Amazon EC2 Container Service: https://aws.amazon.com/jp/ecs/details
- AppContainer: https://github.com/appc
- coreos/fannnel: https://github.com/coreos/flannel
- coreos/rkt: https://github.com/coreos/rkt
- Google Container Engine: https://cloud.google.com/container-engine
- Kubernetes: http://kubernetes.io
- Linux Network Namespace
- Snappy: https://developer.ubuntu.com/en/snappy
- イベント参加報告
- CoreOS Meetup Tokyo: http://coreos-meetup-tokyo.connpass.com
- コンテナ型仮想化の情報交換会: http://ct-study.connpass.com
メンバーがそれぞれ興味のあることを調べて発表したため、様々なテーマで開かれましたがDockerそのものやコンテナの基礎知識に関するものは少なかったです。
コミュニティ外では、Mini Tech Talk(社内エンジニア向けの勉強会)にてDockerの簡単な紹介をしました。その時の様子や資料は下記にまとめられています。
http://labs.gree.jp/blog/2015/03/13681/
やってみてどうだったか
良い点
勉強会を始めて3ヶ月ほどの経ちましたが、合計6回行われコンスタントに10人程出席しており、時には20人を超えるほど盛況だった回もありました。
目的として挙げた、情報・技術共有に関しては勉強会以外でもチャット上で行うなど活発に行われています。
またMini Tech Talkでは200人ほどのエンジニアが集まり、Dockerに対する関心の深さを感じました。
うまく行ってない点
当初は週1の定期開催の予定で行っていましたが、都合がつかず人が集まらなかったり、資料が完成しておらず先延ばしになるなど定期的な開催が難しくなりました。
目的として挙げた、社内布教、OSS貢献 については進捗が芳しくないというのが現状です。
チャット上では意見が飛び交うものの発表となるとハードルが上がるようで、なかなか発表者が決まらないということもありました。
今後どうしていきたいか
今後も引き続き社内コミュニティとしての活動の幅を広げていきたいと思っていて、勉強会の内容を工夫しようかと思っています。
今まではひとりが資料を作ってきて発表してもらう形式でしたが、事前準備なしで出来る内容にしたり、ハンズオン形式にしたり、書籍の輪読会をしたりなどもっとライトに開催できればいいかなと思っています。
最後に
勉強会を自ら開催することに関しては、ノーリスク・ハイリターンだと思います。自分が興味を持っている分野についてもっと知識を深めたいのであれば、独学よりも知っている人に聞いたり多人数で学んだりしたほうが効率がいいです。ただ、勉強会を運営するということ自体にスキルやセンスが必要であり一筋縄ではいかない印象です。
他社さんではどのように行われているか非常に気になるところなので、シェアして頂けると嬉しいなと思います。"勉強会の勉強会"を開催してもおもしろいかも知れませんね!