GREE Tech Conference 2023 ご参加ありがとうございました

こんにちは。開発企画部の佐島です。
10月13日(金)、グリーグループの様々な技術チャレンジを紹介する GREE Tech Conference 2023 が東京ミッドタウンとYouTube Liveのハイブリッドイベントとして開催されました。
会場および形式は昨年と同じなのですが、いくつかアップデートした点がありますのでそのあたりについて共有させていただきます。
セッション内容は動画およびスライドが公式サイトにアーカイブされていますので、そちらをご覧ください!

昨年からアップデートした5つのこと

今年の基調講演では昨年取り組んだこと、というトピックがあったのでそれに倣って昨年からアップデートしたことを5つ紹介したいと思います。

1) 基調講演をアップデート

今回一番大きく変更した点は基調講演(というかオープニング)です。
企業カンファレンスならではの悩みだと思ってるのですが、職種こそエンジニアに絞ってはいるものの、一口にエンジニアと言っても取り扱っている技術の幅が広いため、セッションの数は一見多そうに見えるが参加者にとって自分に関係ありそうなセッションは案外少ない、という現象が簡単に起きてしまいます。
特にグリーグループの場合はインターネット業界とゲーム業界という似て非なる業界を跨いでいるため余計にこの現象が発生します。
これはセッションを貫いている唯一の軸が「グリーグループの事業を支える技術である」というところにあるためだと考えています。

GREE Tech Conference を楽しむためには、そもそもグリーグループがどう言った事業を営んでいて、それらを支えるために各事業部がどのような技術チャレンジをしていて、という背景知識があった上ではじめて、じゃあ具体的にどうやってるの?というセッションが活きてくるんじゃないかと思ってます。
(例えばFlutterをやってる人同士で集まって、グリーではこうやって活用していますよ、という順序ではなく、グリーではこういう事業をやってて、それを実現するためにFlutterをこんな感じで活用してますよ、という順序)
とはいえ、各セッションにこれら背景情報を盛り込むのは現実的ではないので、オープニングを活用することにしました。

まずオープニングの3分間でこの1年間グリーグループが取り組んできた事業内容についての動画を流しました。

これ実は決算説明会で投資家向けに流した動画をお借りしたものになります。
なので、グリーグループのことをほとんど知らない人に対し、どうやら「ゲーム・アニメ」「メタバース」「コマース」「DX」という事業をやってるのね、というのをうっすら伝えることができたと思ってます。

続いて基調講演に移るのですが、ここでは上記事業領域のうち多くのエンジニアが活躍している3つの領域をピックアップし、各々で利用している技術スタックであったり、過去1年間の技術チャレンジと今後1年間の技術チャレンジを参加者のみなさまへお届けするという形式をとりました。

各事業レベルの目線でどういった事業課題や組織課題を抱えているのかを知った上で、現場のエンジニアがどうやってそれらの課題を解決したのか、というのが少しでもわかりやすくなるように、あるいは、当初興味のなかった領域に少しでも興味を持っていただけるように、という思いで実施しました。
(外資系企業の年次カンファレンスでは割とよくある構成だと思いますし、実際それらを参考にしました。)

ちなみに技術ブログも各事業ごとや子会社ごとで運営されているので、ついでに紹介しておきます!

2) セッションをアップデート

会場限定のオフレコ話をセッションの後ろに追加するという取り組みをやってみました。
具体的にはYouTube Liveの配信を止めた後、ではここから延長線戦を始めます、という感じでおまけコンテンツがスタートするイメージです。

当初この話をスピーカーに説明した際には「オフレコと言われても何を話していいのかわかりません」という声が多数上がり、正直うまくいくかどうか不安でした。

そこで実際にリハを行なっていく中で、「かなり工数を削減できました」とか「劇的にスピードが改善されました」といった形容詞を使った説明部分をピックアップして、これ具体的には何%削減できたんですか?とか何倍スピードアップしたんですか?といった感じで具体的な数字を聞き出し、その上で、具体的な数字を現場責任者や広報が言ってもいいとなったら資料に入れる、ダメと言われたらオフレコに回そう、という感じで進めていきました。

実際には数字だけではなくいろんなバリエーションがあったのですが、延長戦を実施することでセッションの内容がより具体的に伝わるという効果や、わざわざ現地参加してよかったと感じていただける効果があったのではないかと思ってます。

3) 交流をアップデート

今回はテーマを「Interconnected」にしたぐらい交流に重きを置いていたのですが、オンラインとの両取りをやめオフラインに全振りしました。
具体的にはAsk The Speakerをオフラインのみに変更しました。

昨年はAsk The Speakerをハイブリッドで行うために一旦セッション会場を出て別の場所へ移動するという手をとっていたのですが、それをやめてセッション会場の中で交流できるスタイルにしました。
もちろんオンラインの声を拾って会場で質疑応答を行う、というスタイルもかなり市民権を得つつあるというのは分かった上で、それでもオフラインに全振りしました。
実際、目の前にいる人に聞くだけ、というシンプルなルールにしたことで昨年よりも活発に交流が行われたみたいでよかったです。

4) 会場ネットワークをアップデート

昨年の反省を踏まえ会場ネットワークをアップデートしました。
昨年は会場のデフォルトWi-Fiを活用したのですが、会場のデフォルトWi-Fiは部屋ごとにSSIDが異なっていた上に、運営側でWi-Fiを告知することを忘れていて、結果野良が立ち上がりまくり会場Wi-Fiがまったく使えない状況に陥りました。
そこで今回は、カンファレンス専用のネットワークを引いて、会場内で統一のSSIDを設定し、公式Wi-Fiのアナウンスをいろんなところで行いました。

(コロナ前は当たり前の手順ですが、オンライン慣れしていたのか昨年はすっかりこの辺りが抜け落ちてました。)

会場のネットワーク担当者の方に各APへの同接状況を逐次共有していただき、ピーク時でも安定したトラフィックが出ていることを確認しながら運営を行いました。
おかげで会場ネットワークが遅いというクレームもなく、無事に終えることができました。

5) 集合写真をアップデート

After Partyの集合写真をアップデートしました。
GREE Tech Conferenceに限ったことではないと思うのですが、集合写真というのはいつも予想の3倍ぐらい時間がかかるものです。
写ろうかどうか迷ってる人を誘う時間だったり、全員揃った後カメラマンさんが顔の位置を細かく調整する時間だったり、写り込みを避けるためにテーブルを移動する時間だったりと、理由はさまざまですがとにかく時間がかかります。

今回のテーマは「Interconnected」で、交流の時間を集合写真の撮影で奪われるのは意に反します。ということで集合写真に当てる時間を1分に制限しました。
具体的には1分のカウントダウンタイマーをプロジェクターで流し、たとえどのような状況であろうとも1分後の姿を強制的に撮影しますというゲームルールを導入しました。

After Party開始時の人口密度が思っていたよりも高く事故の危険性があったため、まず安全な場所へ移動してもらうなど実際には1分以上かけてしまいましたが、それでも体感的にはあっという間に集合写真の時間が終わった感じがありました。

(1分ジャストの写真。MCさんが見切れているが意外によく撮れてる)

さいごに

昨年はコロナ対策をしながらの運営でしたが、今年はそういうのもなくようやく以前のイベント運営が戻ってきた気がしました。
とはいえ4年前と比べ外部環境は大きく様変わりし、情報を届けるだけならオンラインの方がコスト的にも届く広さ的にも優位な状況であることに変わりありませんし、その世界に完全に慣れてしまっているのも事実です。
それでも、ここまでコストと時間をかけてオフラインイベントを実施するのは、オフラインの体験価値がコロナ前よりも格段に上がっているということをなんとなく肌で感じているからかなと思っています。

上記5つには入れてませんが、ものすごく細かいアップデートとしてAfter Partyのビールをグラスから瓶に変えるというのもやりました。
空のグラスにビールを注ぐところから始まる交流があるはずで、たとえそれが一人であったとしても今回のテーマである「Interconnected」に繋がるなら、ということで会場さんにわがままを言って変更してもらいました。

改めまして、お忙しい中ご来場&ご視聴くださいました参加者のみなさま、登壇者のみなさま、会場スタッフ&配信スタッフをはじめとする関係者のみなさま、会場&料理をご提供いただいたミッドタウンさま、本当にありがとうございました。