Tencent Global Digital Ecosystem Summit 2023 に参加してきました

こんにちは、インフラの佐島です。2023/9/6-8 に開催された Tencent Global Digital Ecosystem Summit 2023 に現地参加してきました。

また、滞在中に 同Summit に参加された日本の企業の方々との交流会や、テンセントさんの中の人たちとのディスカッションなどにも参加させていただきました。

Tencent Global Digital Ecosystem Summit

Tencent Global Digital Ecosystem Summit は、テンセントさんが毎年開催されているフラッグシップサミットです。技術者に特化したイベントというものではなく、ビジネス側も含め幅広いオーディエンスを対象としたイベントでした。

場所は中国の深圳にある Shenzhen World Exhibition & Convention Center というところで、とにかく広い会場でした。

実際に調べてみると、会場となったHall 18のメインセッション会場だけで6631平米あり、これは幕張メッセの展示ホール一つ分(6750平米)とほぼ同じ大きさでした。

Hall 18そのものは2万平米なのでざっくり幕張メッセの3倍の規模ですね。

メインセッションの一部はテンセントさんが記事にされてますので興味のある方はご覧ください。

本来は9/8にも同Summitへ参加予定だったのですが、深圳および香港を未曾有の大雨が襲い、残念ながら9/7のみの参加となりました。

ライブ配信に関するディスカッション

9/7の午後はテンセントさんのオフィスにてライブ配信チームの技術者の方とディスカッションする機会をいただけました。

通常のライブ配信はもちろん、2D/3Dアバターでの配信も含め様々なシチュエーションに対応できるソリューションがマネージドサービスとして用意されており、それらの仕組みについて各チームの技術者から説明を受けました。

特に3Dアバターについては、カメラからの入力ではなく音声入力を基にリップシンクできる機能、ほぼリアルタイムでボイスチェンジできる機能、生成AIを活用し視聴者がギフトをその場で生成し配信者に贈る機能など、様々な機能がマネージドサービスとして揃っていました。

最近中国では弾幕ゲームのライブ配信が流行っているみたいで、これは配信者同志が弾幕ゲームで競うのを視聴者が観るだけではなく、視聴者がギフトやコメントでそのゲームに参加できるという仕組みになっているとのことでした。

こういった機能までマネージドサービスで提供しているのはとても面白いなと思いました。

技術者のみなさまとの交流会

オフィスでのディスカッションはまるで時間が足りずあっという間に終わってしまったのですが、その後説明してくださった技術者のみなさんとの会食が設定されており、そこでかなり詳細な内容を聞くことができました。

たまたま隣の席に座っていた3Dチームの技術者に、スマホのカメラだけで顔だけでなく指も含め全身を操るデモを見せていただいたのですが、あまりの完成度の高さに驚きました。

それ以外にも生成AIの活用法だったり、これからやっていきたいことの話など、話題が尽きることなくとても有意義な時間を過ごせました。(多分、それなりにいいお店で美味しそうなご飯が目の前にあったのですが、食べてる時間はありませんでした)

ライトスピード・スタジオの技術者とのディスカッション

9/8の午後はテンセントさんの本社にてゲームスタジオの1つであるライトスピード・スタジオの技術者の方とディスカッションする機会をいただけました。(テンセントさんのオフィスがある地区は大雨の影響をほぼ受けていませんでした)

ライトスピード・スタジオはテンセントグループの4大ゲームスタジオのひとつで、FPS、MOBA、スポーツ、オープンワールドRPGなどを得意とするスタジオです。

驚くことに、ライトスピード・スタジオの中にはさらに複数のスタジオがあり、それぞれ得意なジャンルを持っているとのこと。

しかも深圳だけでなくアメリカにも拠点があるとのことで、どうやってナレッジ共有をしているのか聞いてみたところ、Tech Centerという横断組織があって、そこが一手に引き受けているとのことでした。

ただこのTech Centerはあくまでもゲームエンジンなどのクライアントサイドの技術を横断しているだけで、サーバサイドの技術については4大ゲームスタジオを有するテンセントゲームズが横断しているとのこと。

つまり、インフラはテンセントクラウド、その上のサーバサイドはテンセントゲームズ、その上のクライアントサイドは(ライトスピード・スタジオにおいては)Tech Centerという多重構造になっていて、ライトスピード・スタジオ傘下の各ゲームスタジオは個社の強みを活かしたゲーム開発に集中できる構図になっていました。(とにかく層が厚いです)

その後、ライトスピード・スタジオジャパンが現在取り組んでいるプロジェクトについてお話を聞くことができました。

まだ世に出ていないプロジェクトであったため、ここではこれ以上のことが書けないのですが、かなりすごい未来を見せていただくことができました。

前日に聞いたライブ配信や3Dの要素技術などがしっかりと使われており、その点も非常に興味深かったです。

観光

元々過密なスケジュールに加え、大雨の影響もあり深圳の街を見る時間は4日間でわずか1.5時間しかありませんでした。

そのうちの貴重な1時間を深圳の電気街で過ごすことができたのは個人的に嬉しい出来事でした。

日本の企業の方々と一緒に、偽物っぽいものを売ってる店からシャオミの正規店まで振れ幅の広いお店を巡って、値段交渉したりWeChat Payで決済したりと観光っぽいことができました。

その後、ショッピングモールの中にあるスーパーで30分ほど買い物をする時間もありました。

ここでは深圳の人たちの日常を垣間見ることができ、こちらも楽しい時間でした。

とても怪しいパッケージの飴があったので買ってみたのですが、帰国して値段を見たら700円ぐらいしてちょっとびっくりしました。

最後に

今回はじめて中国に行ってきたのですが、アメリカと双璧をなすだけあって非常に勢いのある国だなと感じました。

その中でも特に勢いのあるのが深圳ということで、こればかりは行ってみないとわからなかったというのが正直な感想です。

テンセントさんも非常に勢いのある会社で、それはオフィスからも、今回関わらせていただいた社員のみなさまからもビシビシ伝わってきました。

企業としても、国としても、世界を獲るぞという意識がとにかく強く、こう言った環境に身を置くことの大切さを改めて実感しましたし、自分たちも高いところを目指して日々の業務に取り組んでいかねばと思いました。

おまけ

高みを目指すといえば、GREE Tech Conference 2023を東京ミッドタウンで10/13に開催します!

今回、いくつかのセッションでは現地参加者限定の「セッション延長戦」というコンテンツをご用意しております。

オンラインでなんでも手に入る時代ではありますが(そしてGREE Tech Conference 2023でもオンライン配信を行いますし、なんならアーカイブも残りますが)、現地に行って実際に話すからこそ得られる価値というものは必ずあると思いますので、参加可能な方はぜひ現地参加してください!